タワマン節税
本日朝からパソコンの調子が悪くて、パソコンが故障したかと思っていたのですが、
先ほど再起動したら何とか復活したので、よかったです。
この繁忙期のパソコンが壊れるのは致命的すぎるので、
せめて壊れるなら繁忙期が終わってからにしてほしいですね。
自分の仕事が、パソコンが壊れたら仕事が完全にストップしてしまう仕事で、
パソコンに依存していることをすごく実感して恐ろしくなりました。心労が絶えない(笑)COOの田中です。
タワーマンション節税についてです。
タワーマンションは、高層階と低層階で販売価格が異なります。
高層階の方が、眺望がよく、資産価値が高いなどの理由から、高層階は低層階より高い価格で取引されます。
不動産資産の相続税課税のしくみ
相続した不動産にかかる相続税を計算するとき、元になるのが不動産評価額です。
不動産評価額は、土地の評価額と、建物の評価額から構成されます。
それぞれの評価額は以下のように計算されます。
・土地‥‥路線価を元に算出
・建物‥‥固定資産税評価額を元に算出
マンションの場合は、土地も建物も、そのマンション全体が同じ価値であるとして評価算定されます。
すると同じ1つのマンションの場合は、高層階も低層階も税評価としては、同じ金額で算定されます。
課税評価額と市場取引額に開きが生まれ、この価格のズレを利用するのがタワーマンション節税です。
つまり高額な高層階も割安な低層階も、相続税や固定資産税の税金は同じ価格となり、
相対的に高層階であるほど、税金の面ではお得になる!!というわけです。
これがタワーマンションを活用して節税するしくみです。
小規模宅地等の特例活用でさらに大きく節税できる
タワーマンションを相続するときに、「小規模宅地等の特例」を活用すれば、
さらに税金を減らすことができます。
小規模宅地等の特例は、宅地を相続する時に条件を満たすと使える特例です。
住宅として使用していた場合は「居住用宅地等」に該当し、
広さが330㎡の限度面積以下であれば80%の減額が適用可能となります。
タワーマンションの相続で、小規模宅地等の特例を活用するためには、
マンション側が条件を満たしている他に、相続人側も条件を満たす必要が。。。。
相続人側の条件↓
・被相続人の配偶者
・被相続人の同居親族
・被相続人と別居の「家なき子」
このように、節税ができるタワーマンションだったのですが、
一年ほど前に、
最高裁の判決でタワーマンションの購入による相続税の節税策が否認されました。(;・∀・)
この裁判の内容は、
タワーマンションを通達で評価して申告した納税者に対し、
税務署が不動産鑑定士に算出させた評価額で課税処分しました。
この処理が問題ないかどうかが争われたもので、
結論、税務署の処理が正しいとして判決がされました。
裁判所の説明
裁判所は、
「相続税法は時価評価で財産を評価します。時価とは(お金と)交換できる金額です」
↓
「通達は、単なる行政内部の文書の位置づけなので法的効力はありません」
↓
「税務署は時価を超えて課税処分をしていなければ問題ないので、
通達の金額を超えて課税すること自体は問題ない」
相続税法を優先するという考え方をとっています。
そのあとで、
「そうは言っても現実にはみんなが通達を使って財産評価をしています。
特定の人だけ通達で評価ができないというのは、平等じゃないかもしれません。」
ということもちゃんと説明しています。
ここでは、通達を使っている現状を認める立場をとっていますし、
特定の人だけに時価評価(鑑定評価)を強いるべきではないといっています。
「ただし、通達を使って評価することが税金の負担面で不公平になる場合は、
通達を超えた時価で課税しても平等の観点から問題ありません。」といって、
税金の負担面で公平が保たれない場合には、
税務署が時価で課税処分をすることを認めるといっています。
税金の負担が不公平になる場合とは、
今回のケースではタワーマンションを買って節税した人と節税対策をしなかった人を比べると、
とても不公平になるということです。
タワーマンションを買って節税した人と、節税対策をしなかった人を同列と考えているみたいですね。
今回のケースは、タワーマンション購入の目的が相続税対策しかなかったので、
節税対策をしなかった人と比較されてしまったのかもしれません。
ここは、事実確認を綿密にされているので、購入目的は重要と思います。
ということで、今回のタワーマンション節税を利用した相続対策が否認されました。
本来、タワーマンションの通達の評価額と時価がかけ離れていることに問題があるので、
通達の改正を先にすべきという気もしますが、
通達では、評価額が不適当な場合、国税庁長官の指示で評価ができるとあるので、
通達の取り扱いとしても問題ないのでしょう。
また、裁判所としては、タワーマンションの評価に通達を使うこと自体は今後も認める姿勢です。
目的が相続税を減少させるということだけでなければ、時価評価を強制されることはないと思われます。
楽せず、楽しくいきましょう~、
Kommentare